一般自転車のクランク交換とそれに伴う一連の面倒な作業

 クランクにペダルが付いていないところから今回の作業は始まっている。クランク外しに先立ってチェーンを外す。チェーンカバーの後ろ歯車と前歯車の部分の蓋のビスを抜いて開ける。チェーンのすべてのリンクの中で一つだけ形状の違う物を探す。それがコネクティングリンクで、ロングノーズプライヤなどで簡単にピンを外して解体できる。チェーンが切れたら、引っ張りだしてデグリーサーで油泥をすっきり洗浄しておく。焼き入れされた横板の美しい青が蘇った。非常に頑丈で伸びは少ない。何十年も使っている自転車で手入れなどほとんどしていなかったママチャリのチェーンを交換しようとして取り出し、新品の同じ規格のチェーンと並べて吊り下げて長さを比較したが全く変わりがなかった。婦人車と呼ばれる自転車のチェーンは完全にカバーに囲われているので、常に雨曝しにすることさえなければチェーンはほとんど錆びない。
 チェーンを外してしまうと再度歯車に掛ける際にチェーンカバーの中にチェーンを通すのがちょっと面倒なので、針金などを用意しておくと良い。自転車を逆さにしたり前輪を持ち上げて後輪で直立させたりして重力を使ってチェーンを取り回すことも出来る。今回はそれでやった。こんなのに比べたらスポーツ車は整備しやすいようにできているのでやっぱり楽だ。
 ママチャリのチェーン脱着等の画像付き記事は過去に書いているので、参考にしてください。ママチャリの後輪タイヤ交換とメンテナンス 2007-08-25
 
b0113219_22415967.jpg これは14/15mmボックスレンチ付きペダルレンチ。ネット上では1000円くらいだが送料を含めると、値引きなしの¥1500くらいになる。これは東急ハンズで買ったもの。台湾製だがペダルレンチを同じ売り場のペダルにあてがって精度がそれほど悪くなかったため購入。ボックスレンチの方も遊びは適度で精度に問題がなく使いやすい。

b0113219_22431258.jpg クランクのプラスチックキャップを外すとクランクを締め込んでいるナットがある。新しいクランクを締め込む時にこれくらいはナットを締め込まないといけないんだということを初期状態でよく確認しておく。写真を撮っておくのが良い。

b0113219_22431812.jpg 外すのにはボックスレンチの14mmを利用。外す時はそんなに力が要りません。自転車が倒れないようにしっかり安定させて作業する。

b0113219_22432328.jpg コッタレスクランク抜き工具。2つの部品の組み合わせで四角クランク軸に嵌ったクランクをネジの力で押し出す工具。

b0113219_22433164.jpg 外したナットが収まっていた孔には雌ねじが切ってあり、そこにクランク抜き工具の台座となる部品をねじ込む。台座の中にも雌ねじが切ってあり、そこにクランク抜き工具の押し出し金具をねじ込んでいく。この金具はクランク軸の頭を押す役目をする。

b0113219_22433735.jpg (一応、台座金具をモンキーレンチなどで固定して、)クランク抜き工具の押し出し金具を15mmレンチでねじ込んでいく。台座金具と一体になったクランクはクランク軸から離れてゆく。画像の物はペダルレンチ。

b0113219_22434273.jpg クランクが抜き出されるとクランク軸が現れる。クランク軸を支え且つ回転を滑らかにするボトムブラケットが奥の方に格納されているのだが、特殊な工具が必要そうだったので今回は開けないことにした。

b0113219_22434744.jpg 外した鉄のクランク。元々は黒塗装だったのだが、自転車カバーを掛けて駐輪させていても地面に近いからかサビだらけになっていたので、サビチェンジを塗った。その際ペダルを付けていなかったのでクランクのペダル孔に塗料が入ってしまい、ネジ山の掃除をさぼってペダルをねじ込もうとしたので、ネジ山を壊してしまったのだ。ずっしりと重い。左右で1kg弱ある。

b0113219_1331613.jpg こちらはアルミ合金クランクセット。非常に軽い。家の周りは坂ばかりだから28Tリングが付いた物を選択。Yahooオークションで新品を見つけて購入。


b0113219_22435889.jpg さてグリスを塗ったクランク軸に新アルミクランクをあてがって、軸のネジ山にもグリスを塗ってナットを少しずつ締め込んでいく。最後の方はけっこう力が要る。自転車フレームと前輪が動かないようにしっかり固定できる作業台があると非常に便利で作業効率が上がる。専用の台はなくともボトムブラケット下にしっかりとした支えになる物を置いて作業すると良いかもしれない。 スタンドがしっかりしていてハンドルロックが付いていたら、作業はしやすいかも。うちのママチャリはハンドルが左右に振れるから身体で抑えて作業した。

b0113219_2244372.jpg 左クランクの状態。ナットがしっかり締め込まれている。クランクの四角い孔が四角クランク軸にしっかり奥まで嵌った証拠。

b0113219_2244954.jpg 右クランクも同様に嵌合させる。キャップでクランクナットの孔を塞ぐ。


 あとはチェーンを嵌めるだけと思っていたら、33Tから28Tとチェーンリングが小さくなった分 チェーンを詰めて張りを調整しなくてはならなくなっていたことに気付いた。後輪のハブナットを緩めてチェーン引きのナットを戻し、ハブ軸(後ろギア)を前方にずらしておく。
 リンクをつないでいるピンを押し出すチェーン工具は携帯工具に収められていることが多い。最近はこの工具によらずチェーンを切ったりつないだりできるコネクティングリング式が多いので、出番があるとしたら新しいチェーンを買ってきて交換する際に切って長さを調節したり、スプロケットやチェーンリングの大きさ(歯数)を変えた際のコマの増減くらいだ。チェーンは2コマだけカット。本当は3コマ取りたかったのだが、構造上奇数個外すとつなぎ合わせることはできない。
 コネクティングリングでチェーンをつないだあと、チェーン引きナットを締めてハブ軸を後ろに下げ、チェーンを引っ張って、チェーンがガシャンガシャンとカバーに当たらないように、且つ引っ張りすぎてチェーンの回りがゴリゴリと重くならないように調整。 張りが弱いと後輪を3センチほど持ち上げて落とすだけの衝撃でチェーンが暴れてチェーンケースを叩くカシャンガシャンという音がする。この音がしなくなる程度までチェーンを張る。
 ハブ軸が斜めにならないように左右の引き具合の微調整をしハブナットを締め込んで固定。後輪のバンドブレーキもハブ軸で支えられているので位置が変わる。後ろブレーキのワイヤーの張りやバンド調節ネジの調整もやった。

b0113219_22441722.jpg ペダルを取り付けて完成。



 外は雪が降っていたので屋内に自転車を持ち込んだが、広々としたところでやるのと違って、効率が悪くなり非常に疲れた。 時間は掛かったが、また走れる状態に戻っただけでなく、かなり軽量化した。左クランクがが335g→180g、リング付きの右が585g (33T)→310g(28T)になった。チェーンも完全に洗浄してから注油した。
 
 今日も雨だったので長い距離を走ってみたわけではないが、チェーンの回りは非常に滑らか。クランク交換に先んじてグリスを入れ替えておいたペダルの回りも滑らか。乗り心地は全く変わった。登りは33Tから28Tへと変わったので軽く登れる。
 一つ問題なのはブレーキの鳴き。前ブレーキはキャリパー式のリムをゴムで挟んで摩擦するタイプなので、シューを交換し、リムを清掃すれば問題はすぐに解決する。後ろのバンドブレーキはバンドの表面の状態がキーキー音が出やすい状態になってしまっているので、ブレーキを交換するのが一番手っ取り早い。それには後輪を外さないといけない。チェーンを切って、ハブナットを外して後輪を抜くとスタンドや荷台などもハブナットから外れる。とってもめんどくさい。
 なんとかバンドブレーキの清掃で鳴きが治まらないか足掻いてみようかな。
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by hills_mountains | 2011-02-12 23:59 | 自転車メンテンナンス/修理 | Comments(0)

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