一輪車の車輪は一式交換するだけしか手がないのか?

 所属のNPOが所有する一輪車(猫車)の一つがパンクしており、車輪をバラして中のチューブを取り出し、パッチを当てて直すことにした。
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 フレームの方の錆びたところはワイヤーブラシで浮いた錆びを落とし、小屋の中で見つけた使いさしの透明のスプレー塗料でとりあえず皮膜を作っておいた。近いうちにフレーム全体を塗装してやらないといけないだろう。
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 車輪からタイヤを外すにはオレンジ色の鉄の円盤を左右二枚に分離する必要がある。車軸を外し円盤状のホイールを2枚合わせている小さなボルトとナットを外す。タイヤを取り出せたら、中からチューブを取り出し、空気を詰めて水に浸し、空気漏れしている穴を探す。修理の方法は自転車のパンク修理と同じだ。穴の周囲を貼り付けるパッチより広めに紙ヤスリで擦って新しいゴムの層を出してよく接着するようにする。ゴム糊を塗布する前に接着面をアルコールなどでよく拭いて油や汚れを落とす。ゴム糊をチューブとパッチの両方に薄く塗り、一分待って半乾きにしてからパッチをチューブと貼り合わせる。木槌でトントンと叩くかローラーでよく押し付けて完全に接着させる。
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 パンクの原因は明らかにこのタイヤの傷みである。ところどころゴムが欠けて穴が空いているのだ。日にかざしてチューブの内側を覗くと光の粒が見える。このタイヤの中にチューブを戻してホイールに取り付けてもまた穴が開くのは目に見えている。タイヤの内側から継ぎ当てをしたり靴底の補修剤を盛り付けて穴を塞ぐ価値はないほど脆くなっている。
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 オレンジ色の円盤の中心にある軸受けのベアリングもグリースが全くなく、鋼球が錆びてガタが大きくなっている。これは元には戻らない。なので新たにホイールとタイヤ一式交換することにした。他の手押し車もホイールの傷みが見られ、今後、4つの車輪を交換する予定だ。
 下の写真はまだ整備していない別の一輪車だ。新しい車輪の場合は軸受けのあたりは油が滲んでいるのが普通だが、見ての通りカサカサに乾いており錆びている。この車輪もガタが大きい。山作業に必要な刃物やエンジン付きの作業機械や電動工具で小屋は占領されているので、外に置きっ放しになっているのがそもそもいけないのであるが、本来過酷な使用環境で使用され、洗浄の際に高圧洗浄機などの強い水流で洗われるのが普通の機材にしては作りが粗雑すぎる。
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 新たな車輪は通販で注文したが、それが届くのを待たず、ホームセンターにも新品の替え車輪を見に行った。注文したのと同じ車輪が山積みになっていた。タイヤは新品でも自転車や自動車のタイヤよりも明らかに質が悪そうだ。早晩、紫外線で劣化してまたひび割れてパンクすることになる。その度に全部取り替えるのは資源と金の無駄だ。なんとかしたいものだとインターネットで情報を探っていたところ、面白い情報を得た。
 
 2PRというのは原付のタイヤの品質を表示する際にも使われており、内部からの空気圧に対してはスクーターのタイヤ並みの強度があるようだ。
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 しかし、NOT FOR HIGHWAY USEと刻印があるように動力で動く車両につけるとダメですよというくらいの耐摩耗性/耐熱性しかないようだ。
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 詰められる空気の圧は最大で25 PSI。この値は自分の乗っているDAHONの20インチタイヤ Schwalbe Marathonの適正空気圧の55〜100 PSI に比べると頼りない。大した強度がない証拠だ。一輪車の耐荷重は100kgというものもあり、このタイヤ一つでヒト一人分以上の重さのものを運べないとダメなのだが、荷重を分散できる自転車よりも貧弱なタイヤが付いているのだ。車軸も同じ理屈で自転車以上に丈夫に作っておいてしかるべきだ。
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 昨日から一輪車のホイールのメンテナンス(特にベアリングの入れ替え)の可能性を調べていたら、タイヤのサイズがスクーターの3.00-8(幅3インチ [7.6cm]ー内径8インチ [20.3cm])と同じであることがわかった。一輪車のホイールをサイドカーやリアカーの部材に使う人もいるようで、タイヤを車両のスピードに耐えられるスクーター用に換装するというような記事を見かけた。

 すり減ってはいるもののひび割れや中の繊維が見えているような酷い摩耗のない、程度の良いスクーターの古タイヤ (3.00-8サイズ) を一つ調達することにした。NPOのメンバーにはスクーターに乗っている人が多い。すり減ったタイヤは原付では使えなくても一輪車においては十分に役にたつと思う。今回バラした古いホイールとチューブを使ってスクーターのタイヤでうまくいくか、今後試して見たいと思っている。これがうまくいけば、タイヤを買わずに耐候性のあるスクータータイヤに交換していくことができる。とりあえず、実験してみないことには。
 とりあえず会員に声をかけた。けれども、ちょうどタイヤ交換するところだというふうにはうまくいくとは限らない。その場合は輪業に声をかけて融通してもらうしかないなぁ。自分のかかりつけの自転車店はバイクを扱っていない。駄目は承知で訊いてみようかと思うが、そこ以外に気軽に声をかけられる店はない。ふだん米を買わない米屋で只で米糠くださいと言うのに似て、なかなかハードルが高い。かといてバイクを買うから古タイヤをおまけでつけてくれと言うのももっと変だ。NPOで使うことを説明して協力を求めるしかないなぁ。スクーターに乗る会員に行きつけの輪業屋に声を掛けるなどしてもらえるとありがたいなぁ。しかし、興味津々で待っていられない気分でもある。
さらに、軸受け部分を精度のいい日本製に替えることができそうな情報にも触れることができた。この方はバンドソーの駆動輪に一輪車の車輪を使おうとして精度の悪い中国製の軸受けに嘆いている。そして内径16mm外径35mmのものを外し、内径17mm外径35mmのの本性ベアリングに0.5mm厚のスリーブを嵌めてベアリングを嵌入している。

 ほかにもベアリングを換装して一輪車タイヤを他の用途に使っている例があった。この方は15mmの車軸に一輪車のホイールを通すのに内径16mmから15mmの国産品に交換している。交換の仕方が具体的に描かれている。

 ベアリングは一個300円前後なので車輪一個につき左右1対必要だ。内径調整用のスリーブがいくらかわからないが、そう高くはないだろう。1000円ぐらいで軸受けがアップグレードできそうだ。入手が困難ならば0.5mm厚の板を使って自作しても良さそうだ。アルミ缶を切ったらできるかもしれない。
 さらにスクーター用の3.00-8タイヤに換装すれば非常に頼もしい車輪の出来上がりだ。古タイヤや古チューブをもらえれば費用は掛からないが、タイヤは通販で1500円くらいで売られている。
 ベアリングは新品を入手したほうがいいだろうが、残りのものはジャンク品でなんとかできそうだ。会の一輪車の車輪を新品に交換した後、タイヤ以外のジャンクを捨てずに生かすことにしよう。ベアリング代600円程度で質のいい車輪になれば、予備輪として次回から使える。

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by hills_mountains | 2017-07-23 22:39 | 自転車メンテンナンス/修理 | Comments(0)

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