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カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ

 第2回SBCロースターコンペの賞品にカリタのダイヤミルNをいただいたことは先の日誌の通り。しかしこのミルは豆の引き込み力が弱く、軸に刻まれた歯が豆の表面を撫でているだけで、なかなかミルの中に豆が入って行かない。ゴロゴロゴロゴロと果てしなく豆挽き作業が続くのである。業を煮やして指で豆を下に押し付けて挽いたりした。
 せっかくもらった立派な品であり、仕舞っておくのはもったいない。問題点が分かってきたので、改善して使い続けることにした。すぐにやったことはシャフトに刻まれた爪の部分を角度を変えずに角を鋭くしたこと。出荷時のシャフトの爪の加工は非常に雑だった。これで豆の引っ掛かりが良くなり、豆挽き作業に掛かる時間がわずかだが短くなった。
 とはいえ、歯は回転軸から放射状に向くように作られており、一番鋭いところが回転方向を向いていないのである。これでは豆に歯を立て食い込む、あるいは切るような動きにならない。そこで電動ドリルに砥石ビットを着けて、理想に近い刃の角度になるよう研磨してみた。手持ちドリルを置いて左手で押さえ、スロットルを固定するボタンを押して好みの速度で回転させ続ける。右手にシャフトを持って研磨。万力かクランプと立派な作業台がある人は、シャフトかドリルを固定して両手で研磨作業するともっと綺麗にできると思う。

今回の加工前は上の歯が下の歯の状態と同じだった。
カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ_b0113219_16435986.jpg

 上の面は今回は形を変えるような研磨をしていないので平らだが、下面をえぐってrを付けてある。Λ型に尖っていただけの鈍角な歯が、回転方向側をえぐられて鋭くなり、豆に突き刺さりやすくなった。
カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ_b0113219_16435928.jpg
 
 改善前と改善後のシャフトの刃の部分の断面を図式化するとこうなる。改善前は対称的で角が鈍角な手裏剣型。改善後は回転方向に歯が食い込むように非対称的になっている。
カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ_b0113219_10034391.jpg

 
 ミルを組み立て直して最初に挽いたのがコロンビア シエラネバダ。豆が最初に大まか砕かれる音は、ゴリゴリ言っていただけだったのが、刃が豆を切るようなシャキシャキという音に変わった。製造時の刃の刻み加工が適当なので刃の大きさがまちまちなのが格好悪いが、この辺りの研磨加工の改善がこの製品の生き残りに大きく関わっている。それか、ミルの部分だけ精密に設計されたセラミック製にすべく外注するのがいいと思う。
カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ_b0113219_16435977.jpg
 
 ザクザクと刃物で砕かれてから粒状に挽かれるので角が立った粒になっているように見える。擦られてできる細かい粉は少ない。雑味の少ない抽出ができたように思う。
 今日の昼飯がこれ。ユーグレナと有機炒りゴマを挽いたものをたっぷり入れたサータアンダギー。葡萄種の油で揚げた。外側のサクサクとした食感がなかなかいい。
カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ_b0113219_16440054.jpg
ニカラグア モンテクリスト農園 ブルボンも挽いてみた。なかなか良い。
カリタ ダイヤミルNの刃研ぎ_b0113219_20344167.jpg

by hills_mountains | 2017-07-25 18:41 | 珈琲(焙煎) | Comments(0)

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