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供給能増強、化石燃料消費と排出CO2増加

今夏の需給見通しと対策について(第2報)
                             平成23年4月15日
需給状況と見通し
  当社は、東北地方太平洋沖地震により原子力発電所、火力発電所の多くが停止
 したため、今夏の供給力が、最大電力(発電端1日最大)5,500万kW(注)を大
 幅に下回る4,650万kW程度になるものとお知らせしておりました(3月25日)。
 (注)気温が著しく高かった昨年夏の最大電力は、5,999万kWを記録(7月23日)

  その後、火力発電所を中心とした震災による停止からの復旧、長期計画停止火
 力の運転再開および定期点検からの復帰など、供給力確保の対策に全力で取り組
 んでまいりましたが、新たにガスタービンの設置などにより、さらなる供給力の
 増加に見通しがついたことから、現時点での今夏の供給力を、5,070万kW~5,200
 万kW程度へと上方修正いたします。

東北電力 
最大限の節電ならびに緊急的な計画停電実施へのご協力のお願いについて 平成23年 3月15日
(2) 需給見通し (3/16~18)
需要想定 1050万kW程度
供給力   970万kW程度
不足分   100万kW程度(予備力を含む)

電力供給において震災から約1月半2週間で何が変わったかまた整理しておく。


(1) 復旧したのは
大井火力発電所 2号機 出力  35万kW
八戸火力発電所 3号機 出力  25万kW
葛根田地熱発電所1号機 出力   8万kW
上の岱地熱発電所1号機 出力   2万8800kW
東扇島火力発電所1号機 出力 100万kW(3月24日午後運転再開)
鹿島火力発電所 2、3、5、6号機 出力 計320万kW (4月20日までにすべて運転再開)


東扇島と鹿島の運転再開はかなり大きい。

(2) 電力会社間の電力の融通
・新信濃変換所からの応援受電 60万kW
・佐久間変換所からの応援受電 30万kW
・東清水変換所からの応援受電 10万kW
・北本連系設備からの応援受電 60万 k W

※東清水FCに緊急的な対策を実施することにより、変換能力を現状の10万kWから3万kW程度増加させることが可能であり、変換能力向上は5月を予定。また、2014年12月を予定している本格運用についても、少しでも早められるよう検討を進めるという。

(3) 発電施設の新設および長期停止されていた発電機の運転再開計画
東新潟火力発電所港1号機 出力 35万kW 6月上旬の運転再開目指す。
川崎火力発電所 ガスタービン増設 出力13万kW 8月運転予定。

(4) 通常出力にさらに出力を加増可能とされている発電機
東新潟火力発電所3号系列(出力109万kW)
東新潟火力発電所4号系列(出力161万kW)
最大21万kW増可能


2.追加供給力(3月25日お知らせ以降の変更点)
(1)ガスタービン等の設置【7月+20万kW(計60万kW)、8月+80万kW(計120
   万kW)】
   千葉火力、袖ヶ浦火力敷地内など
(2)震災停止・定期点検からの復帰【110万kW】
   鹿島共同火力1,3,4号機、常磐共同火力8,9号機
(3)その他 【20万kW(7月)、▲170万kW(8月)】
   7月末から8月末への供給力減少(190万kW)については、柏崎刈羽1号機
   および7号機の定検停止によるもの
(4)揚水発電の活用【400万kW】
  今後、ガスタービン等の追加設置、震災停止・定期点検からの復帰および揚水
 発電のさらなる活用など、追加供給力の確保について、引き続き最大限努めてま
 いります。

以下はまだ復旧していない、あるいは運転再開の見込みがない発電所


(5) 原発の運転状況に関しては何ら変わっていない。

原子力安全保安院緊急時情報ホームページによれば、

○発電所の運転状況【自動停止号機数:10基(3月12日11:00現在)】

○東北電力(株)女川原子力発電所(宮城県牡鹿郡女川町、石巻市)
運転状況
1号機(52万4千kW)(自動停止、12日0:58冷温停止)
2号機(82万5千kW)(自動停止)
3号機(82万5千kW)(自動停止、12日1:17冷温停止)

○東京電力(株)福島第一原子力発電所(福島県双葉郡大熊町及び双葉町)
運転状況
1号機(46万kW)(自動停止)
2号機(78万4千kW)(自動停止)
3号機(78万4千kW)(自動停止)
4号機(78万4千kW)(定検により停止中)
5号機(78万4千kW)(定検により停止中)
6号機(110万kW)(定検により停止中)


○東京電力(株)福島第二原子力発電所(福島県双葉郡楢葉町及び富岡町)
運転状況
1号機(110万kW)(自動停止)
2号機(110万kW)(自動停止)
3号機(110万kW)(自動停止、12日12:15冷温停止)
4号機(110万kW)(自動停止)

 地震の影響で自動停止し今稼働している原子炉が一つもない場所は長期にわたって運転を再開できないだろう。

(6) 運転停止した被災火力発電所

東北電力「地震発生による停電等の影響について」によると
平成23年25日10時現在 運転再開できていない火力発電所は

仙台火力発電所 4号機 自動停止 出力 44.6万kW
新仙台火力発電所1号機 停止中 2号機 自動停止  総出力95万kW
原町火力発電所 1号機 手動停止 2号機 停止中 総出力200万kW


東京電力株式会社プレスリリース 平成23年3月24日【午後2時30分時現在】
「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」によると
                           
【火力発電所】
・広野火力発電所 2、4号機 地震により停止中 出力 計160万kW
・常陸那珂火力発電所 1号機 地震により停止中 出力 100万kW


 3月25日に計算した時は東日本で1902万6000kW分の発電不能。今日の計算では応援受電を含めないと1582万6000kW分の発電所が復旧していない。(水力発電含めない。現在東北電力管内では被災10ヶ所のうち2ヶ所が復旧)
by hills_mountains | 2011-04-24 13:47 | 震災復興・予備 | Comments(0)

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