掛川〜上諏訪 初日(掛川〜下栗)
2012年 05月 01日
2003年8月、赤石構造線〜中央構造線〜糸魚川静岡構造線を経て太平洋側(横浜)から日本海(富山)に抜けるのには重いCrMo自転車にトークリップ+ハイキングシューズだった。ハンドルバーバッグとトランクラックにも荷物を載せ、ヒップバッグを着けていた。輪行バッグも大きな物だった。しかも真夏。しかし、自宅から目的地まで輪行なしだった。
1日朝の掛川の天気は曇り時々小雨。午前中は天気がもちそうだが、午後はわからない状態だった。
準備完了。東横イン掛川駅新幹線南口より8時半出走。
静岡県道40号を辿っているつもりで、国道1号バイパスとの出合いで直進してしまい。桜木というところから小高い丘を越えて県40号に復帰。右に丘、左に田園という風景の中北に進むと、数年前にはなかった新東名が見えてきた。ここは森町IC信号。以前より交通量は増えているようだ。
この日は結構な強風。ただし、ここでは東からの追い風でした。
国道152号に天竜二俣で出合う。二俣川沿いに入ると、対岸に天竜山の市というJAの直売所がある。もっと先に行けば遠鉄のスーパーもあるしコンビニもあるのだが、こういうところにこそ寄っておきたい。
パンの中には抹茶餡。
船明ダムに沿って平坦な道を進む。秋葉トンネルを抜けると秋葉ダムが見える。その下に赤い吊り橋が見える。東海自然歩道はここを通る。この日は放水がなかったが、放水中にダムの正面に立つと迫力がある。夏は涼しい。人が歩いているのをまだ見たことがない。
秋葉ダムに溜まった浮遊物の回収装置で流木などを除去していた。
秋葉ダム湖。
先の赤い吊り橋に比べたら、この橋は少し揺れる。床は木材。
龍山町 瀬尻の段々茶園。笛の音が聞こえてきて作業中なのだと分かって立ち寄ることに。沢沿いに登るとウインチ小屋と上層の人々の間で物のやり取りがケーブルでなされていた。
大井橋を渡ったところ。はじめて秋葉街道を北上しようとした時、大井橋から相月までは通行止めになっていた。なので図らずも秋葉街道(塩の道)を行くことになった。西渡から明光寺峠を越えた。峠への登り口に自転車を置いて撮影。
天竜川からは分かれ、水窪川に沿って進む。大井橋から相月までは初めて走る。やはりここからは交通量は少ない。
現在では使われていない河床・河岸の構造物。こういう遺物は過去の暮らしを想像できて興味深い。やはり船着場か。
橋までは階段を下りていく。
路線バスに遇うなんて珍しい。
水窪では数年前通った川に近い現国道ではなく、商店街(秋葉街道/塩の道)を通過。鉤型に道が折れる場所で塩の道は階段で上の段に行ってしまう。
「国盗り」という和風の店で鹿肉定食を食べた。まだ猟期ではないのか、鹿以外に野鳥や獣などはなかったようだ。店の外にはためくジビエ料理の幟。ジビエって狩猟の獲物という意味のフランス語なんだなぁ。私の日常語彙にはなかった言葉だ。でもフランス料理ではなかった。英語では野鳥や獣肉をゲームというのだが、ゲーム料理だとピンと来ないものなぁ。しし肉という日本語もあるのだが、これもイノシシだけと思われそうだしちょうど良い言葉がないようだ。
丘を上がって水窪の街から離れる。街を見下ろせる場所でクワガタの彫刻を見かけた。TS.DRYは天然木を自然乾燥させてから住宅用に製材している会社らしい。
射撃場(クレー)のそばを通り、その音が聞こえなくなってきた辺りで対岸に集落が見えた。西浦(にしうれ)辺り。
これも西浦辺り。
草木トンネルに向かう架橋と国道未通の青崩峠への細道の分岐点手前に河原に下りられる場所があり、そこで冷却休憩。前に来た時も似たような場所で河原に下りたと思ったがこんな堰があったかなぁ。
草木トンネル。前回来たときは草木トンネル前後は自動車専用道路だった。
針葉樹の森を抜けると明るい広葉樹の谷を抜ける。
このような景色を見ながら水窪で買ったとち餅大福を食べた。
兵越峠。桜が満開で花蜂がたくさん集まっていた。国境の札もあり。休憩する余地が広く、遊歩道もあった。
山では梅と桜が同時に楽しめる。
林道から国道152号に出合う。そこから道の駅遠山郷がある和田まで交互通行区間が数カ所あった。どれくらいの長さの区間なのかも分からないし待ち時間タイマー付きの仮設信号は自転車も通るということを考慮して時間設定されていないので、上り坂だと少し頑張って速度を出さないといけないかなぁと思ってしまう。
上村小学校そば。小学校の水場で水を分けてもらおうと思ったが、見つけた蛇口からは水が出なかった。下栗へ登り始めて程なく「命水」がある。そこで水を満たせたので良かった。
高原ロッジ下栗は上村から8キロ。最初の3キロは特にきつい。2キロほどのところで熱冷ましのために停まっていたら、たまたま宿の主人の軽トラックに追いつかれ、声をかけられた。「乗っていく?」の応えはもちろん「大丈夫。」そこから40分後の6時半には到着する見込みを伝えた。気温が20度あり暑さでも参る。道端に簡易水道が引いてあり頭に浴びせたりしながら登坂。 国道から数キロ登ってくると急勾配が緩やかになり民家や畑が見られる。伝統的な木造住宅。
走行距離124km、小雨に降られたが10時間かけて楽しんできた。
残念ながら全天曇りで星は見えなかったが、晴れていればかなり良く見えるのではないかと思う。前回来たときは満天の星空だった。
2012.5.6記