土曜日に竹を細工した切り出し刀を研いで、刃を磨いた。水場で砥石と耐水サンドペーパー(#1000, #1500, #2000)で研磨した後、チノパンツの布に青棒(#3000〜5000)を擦り付けて鏡面仕上げを目指して磨き上げる。 ダンボール紙に刃を寝かせて布で擦る。刃先が浮いた状態で作業すると布もろとも指を切る可能性もある。上の写真と違いがわかるだろうか。
鞘から身が簡単に抜け出て危ないので、なんとかしたいと思っていた。鞘の口が磨耗してゆるくなっていると考え、鞘を切り詰める事が出来ないか考えた。鞘の中に差し金を差し込んで奥行きを調べて、身の長さと比べると1cmほど切り詰めても大丈夫だという事がわかった。
切り口に紙やすりをかけてピタリと密着するようにした。刀身が鞘に治る直前に摩擦が強まって鞘がしっかりと身の方に留まる。これでも池畔でいる最中に道具袋の中で抜き身になったりすることはなくなる。また鞘を含めた長さも短くなりコンパクトになった。
実は鞘のもう一方の端も1cmほど切り詰められる。
よりコンパクトにしたいという思いから1.5cm切り詰めることにした。
鎌毛引で線を描く。この線の左側を切り落とす。
うわっ。刀身よりも案外長く削り込んでいる。1cm切り詰めてもこんな風になっていたかもしれない。
穴にぴったりの木片を仕立てて木工用ボンドを着けて嵌め込んだ。
これで鞘が2.5cmも短くなった。おそらくこの鍛冶屋では身の長さが異なる切り出し刀を造っていたが、それぞれにぴったりの鞘を作るのではなくて、一番長い刀身に合わせて鞘を作っていたのだろうと思う。大は小を兼ねるということだろう。これで刀身にぴったりの鞘になった。
次は鎌だ。まずは最近よく見かける鋸の柄を見てみると、握った指が柄の凹みに嵌まるようになっており、鋸を引くときに不要な握力を使わずに済むようになっている。しっかり握ったまま長時間作業していると、指が柄を握った形のまま凝り固まったようになり、作業後に長く痛みが残る。それが緩和され、疲れが少なく楽になる。
鎌の柄も引くときに柄が滑り抜けないように結構しっかり握っている。それをより少ない握力で手の中から抜けにくいように柄に凹みをつけてみた。
自分の手になじむように切り出し刀で凹凸を削りだしてから紙やすりで調整しながら滑らかに仕上げた。刃も耐水サンドペーパーで磨いてピカピカにし、刃先を研いでおいた。今度の活動で実際に使って違いを実感してみよう。
最近ではこのように自分で握り手の凹凸を作らなくても、最初から柄に竹の節のようなものを削り出してあるような鎌とか鍬とかが売られている。それらは必ずしも自分の手にしっくりくるとは限らないが、まっすぐな棒が付いているよりも握力を温存しながら長く作業ができるのではないだろうか。