インクジェットノズル洗浄カートリッジの使用。しかし

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 EPSON MultiPhoto Colorio 有線・無線LAN標準搭載 フォト複合機 6色染料インク EP-802A ここ数年ノズルクリーニングをしてもあまりいい印刷ができていなかったが、騙し騙し使ってきた。ノズルチェックパターンはどこかに欠けが生ずる。
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 たまたまインクジェットノズル洗浄カートリッジを見つけて注文しすぐ届いた。
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 早速使ってみたのだが、結果は芳しくない。説明書通りにクリーニングを一通り行ってノズルチェック印刷してみる。まず洗浄カートリッジを使って2回ヘッドクリーニングをする。
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 2時間休ませてからまた同じ工程を繰り返す。
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 洗浄カートリッジを外してインクカートリッジを戻す。
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 インクでヘッドクリーニングを二回してチューブやヘッドから洗浄液を追い出す。
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 ノズルチェックパターンを印刷する。クリーニング前より欠けが多かったので、もう一度インクでヘッドクリーニングをして再度パターン印刷した。
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 二回の結果がこれだ。一回目は黒だけでなくマゼンダも少し詰まりが見られた。もう1巡同じ手順でクリーニングを行った後が下段だ。インクが出てないところが多くなってしまった。
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 これは徹底的に洗浄しなくてはと最初っからやり直し。洗浄ヘッドクリーニング2回、2時間休み、洗浄ヘッドクリーニング2回、インクでヘッドクリーニング2回。
 その過程で時々プリンターエラー(電源を切るしかない状態)になってしまうようになり、とうとう起動を完了しなくなってしまった。ノズルチェックパターン印刷どころではない。一つ思いついたのは廃インク吸収体がもう吸収できなくなってしまうくらい湿ってしまっている状態で、もうメーカーだけしかリセットできなくなってしまったのではないかということ。しかし、その場合は廃インク吸収体の交換が必要だという警告が出るものらしい。EpsonとCannonのインクジェットプリンターに特有の問題らしい。購入時には知らなかった。WICはWaste Ink Counterの頭文字だ。インクジェットプリンターはプリントヘッドのノズルの乾燥などで微細な穴が詰まってしまわないように印刷するとき以外にかなりの量のインクを噴出している。起動時や電源を切る終了時、あるいはプリントヘッドクリーニング時にはプシュップシュッと数回音がする。噴出されたインクはいわば流しみたいなものが受けてそれにつながったチューブで『吸わせるテンプル』を詰め込んだようなケースに導かれ吸収される。またプリントヘッドの表面を薄いゴム板で撫でるようにして余分なインクがヘッド表面を覆わないようにするワイパーが付いている。そこで採られたインクも吸収体してメーカーのサービスに出してインクを吸わせる綿のシートのようなものを交換しプリンタ内に記録されているプログラムを書き換えて警告を解除 (WICリセット) が済むまで全ての機能が使えなくなるらしい。WIC Reset Utilityなるソフトウェア(アプリ内課金あり。US製?)
 自分のものはそのエラーではなく、どこが原因かさっぱりわからないもっと厄介な状態だ。WIC Reset Utilityも「君のプリンターはWIC警告が出ているわけではないぞ。しかしプリンターエラーが出ていてこの場合はソフトウェアでなんとかなるもんではない。おそらくは機械的な故障ではないだろうか。このユーティリティではどうしようもないのでサービスに修理に出すか自分で治すしかないな。治すにはサービスマニュアルがないといけないな。ダウンロードするにはここをクリック」みたいな診断(英語文書)が表示される。USなどDIYが主流の海外ではマニュアルはメーカーが只でPDFで出している場合が多いが、そうでない場合は紙文書をスキャナーで読んでPDF化したものなどを有料でダウンロードさせている業者がいる。
 この機は2009年12月31日製造、2010年1月31日購入 ¥19,800(本体)、この値段で8年以上も使えたのだから惜しいとは思わないが、何がどうなって機能しないのか知りたいものだ。色々中を見てみることにした。まず余分なインクやクリーニングで排出した液を受ける部分を観察。かなりぐっしょりとしていたのでウエスを当ててみるとどんどんインクが吸い上げる。分厚いスポンジが仕込んであるわけではないのでインクを下に送るチューブにもインクが溜まっていてそれが吸われたのだろう。これではチューブの先の吸収体もこれ以上吸えない状態になっているのではないかと考え、吸収体を収めているケースを外すことにした。ウェブ上で調べるとやはり同じようなことをしている人がいるものだ。開け方はすぐにわかった。廃食用油を染み込ませて捨てるための高野豆腐のようなものがたくさん詰まっていたが八割ほどはインクで満たされていた。ピンセットで引き出してウエスの間に挟んでインクを押し出してみるとジュワッと出てくる。吸収力をやや回復できた状態で元に戻した。洗って乾燥させることを試みた人は多いようだが、吸収体の嵩が減るのでよくない。
 吸収体を外した状態で駆動部品の動きを観察するが原因がさっぱりわからない。電源ボタンを押した後のウォームアップの終盤、インクジェットノズルから噴霧する音が1、2回聞こえてすぐエラーが出るので、そのあたりで何かあるはずなのだ。

 下の写真は左上がクリーニング時にプリントヘッドから噴霧されるインクを受けたりヘッド表面のインク滴を擦り取る部分。印刷時以外はプリントヘッドは四角いゴムのパッキンに押し当てられ、ノズルに残ったインクが乾燥しないようになっている。ゴム製品はどんなに長年持つようにしなやかに作っていてもだんだん固く脆くなっていくものだ。密着性も悪くなるだろうしインクの汚れも蓄積する。
 左下はインク吸収体のケースが嵌るところ。左上の写真の部分を下から撮影したところ。異物がこの辺りに落ちたり虫が入ったりしたような場合はこの辺りまでは素人でも手が出せる。
 廃インク吸収体のケースはネジ一本と引っ掛け爪で本体に固定されている。本体背面の左側に楕円の穴がある。そのすぐ左のネジ一本を外してからマイナスドライバーなど棒状のもので楕円穴の中の爪を押すとケースが底面から外せるようになっている。インク輸送管とつながっているので、インクの雫が垂れないようにウエスを用意し新聞紙やビニールシートの上で作業する。吸収体は純正ではなく天ぷら油を染み込ませるやつで十分だと思う。このパッド状のものは容易には乾燥しないはずだ。インクをたくさん含んでジメジメしているため、プリンターを使い込んでいくとプリンター周りに水彩絵の具っぽい匂いが絶えなくなる。少しずつ湿気を飛ばしているとも言える。WIC警告が出る前に湿った吸収体は自分で代替品と交換してもいいのではないかと思う。
 おそらくWIC警告が出てメーカーに送り返して有料でメンテナンスさせると、廃インク回収系統をごっそりと新しい部品に交換して、動きの悪いプラスチック歯車などの調子を見てシリコン潤滑剤の塗布などもされて戻ってくるのだろうと思う。それを保証するのは製品が生産終了になってから数年だ。この製品の場合2016年3月31日までが部品保有期間であって、それ以降は対応ができなくなってくる。うちの機械はその日から2年以上過ぎている。製造元には部品はないだろう。メーカー(US支社)もWICリセットツールを公開していない。
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 何回起動させてみても状況は変わらない。動きがぎこちないのでソフトウェアの異常ではないためリセットで治るようなものではなく、オーバーホールが必要な症状であるように思う。日付が変わってしまったので観察は中止。時間が経って内部の乾燥が進んだらあるいは正常に動き出すこともあるかもしれないが、新しいものを買うことを考えよう。
 このEP-802Aでは、一般的なインクジェットプリンターの構造を学習して今後のプリンターのメンテナンスや寿命を伸ばすための知恵を得るために分解を楽しもうかと考えている。プリンターもだいぶ安くなっているようだ。スキャナーは自動給紙式のドキュメントスキャナーがあるから、プリント専用で両面印刷ができるようなのがいいかもしれないなぁ。月末までに必要なのでどんなものがあるのか量販店に見に行ってみよう。だいぶ小型化したりインク補充が可能だったり廃インク回収タンクを備え、廃インクは排出させることができるようにしつつ安くなっているようだ。

※ 一晩経って電源を入れるもいつも同じところでエラーが出てしまう。昨日まではいくらで購入したものだか忘れていて、スマートフォンを買い換えるくらいの多額の出費を覚悟したが、EP-802Aは税・送料込みで20,000円強だった。今それぐらい出せばEP-802Aよりも少し良いものが買えてしまう。プリンターはパソコンと違って新パーツを同規格のいろいろな製品から選択して交換したりできない。
 こういう製品は時限装置が働く前、しかも部品保有期間が終了する前にメーカーにオーバーホールに出してしまい、だいたい10年くらい使うか。数年おきに中古店に買い取らせて多少の買取額をもらい処分費用を払わなくて済むようにし、新品に買い換えるほうがいいのだろう。
 新機能を追い求めているわけではないし最近はOSがどんどん変わってもプリンターの全機能がちゃんと使えることが多いので、直せるならば直したいのだがなぁ。機械的な問題を直しても今度はWICの時限装置が作動して機能停止してしまうわけだ。うちのプリンターも廃インク吸収体の未使用部分はあと1年分というところだろう。そのあたりインクが溢れ染み出す前にWICが作動すると思われる。
 新しい機種を買う際はWICを意識して選ぶことにしよう。消費者はこういうのを嫌うはずだから、最近の機種ではこういうプログラムを書き込まなくてもいいようにしていると期待して今夜電気屋に行ってみよう。消耗部品は自分で交換できるように作っておいてくれるとさらにありがたいのだが。
 あと自分の使っている家電製品について故障がなくてもたまにはウェブ上で機種名をGoogle Searchなどに入力してどんなことが問題になっているのか情報を見ておくべきなんだろう。今まで帰省先の液晶テレビの脚と本体のつなぎ目が破損した件も検索したらリコールが出ていた。かつて使っていたデジタルカメラのダイヤル上のパーツもリコールが出ていてパーツを取り寄せて交換したことがある。
 こういう確認は定期的にやっておくほうがいいのだろう。愛用者登録しておいてメーカーからリコール等のメールをもらうのもいい。

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by hills_mountains | 2018-04-24 23:59 | 家電や住設のメンテナンス/修理 | Comments(0)

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