剪定鋏の手入れ

 切れなくなった鋏をうっちゃっておいて次々と新しいものに買い替える人がほとんどのようだが、解体して錆や塵を払拭し、刃先を研ぎ、刃の遊びを調節するのは容易いこと。写真の鋏は帰省先からお古としてもらい受けたものを再生した。
 切り刃と受け刃を分離するには軸と刃の遊びを調節するボルトと、その遊びを固定するためのロックナットを回す工具が必要だ。11mm前後の組スパナなどがあると便利だ。この鋏では9mと11mmがあればよい。他にもモンキーレンチやプライヤーやボックスレンチなどが使えるが、ボルトの方は六角ではないのでスパナがいい。最後に遊びを調節した後でロックナットで受け刃を固定するときは二種類の工具を同時に使うことになる。
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 ロックナットを外す。次にボルトを外す。これで両の刃が別れる。ナット、ボルト、それにワッシャーをなくさないこと。
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 まず汚れや錆を落とす。砥石は使わない。焦げを擦るときに使うようなスポンジできれいになる。1500以上の耐水サンドペーパーなどでも良いし、クレンザーとスポンジでも良い。特に刃の擦れ合う面は必要以上に擦らない。
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 ボルトやナットもきれいにしておく。
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 今週はアズマネザサや細いマダケや道路植栽の枯れたツツジや雑木など固いものを捌いたので切っ先の方にわずかに刃こほれがある。この品のように廉価な品だとあまり固い刃ではないため、砥石で研げるが棒型の砥石が使いやすい。ダイヤモンドヤスリなどでもいい。
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 研磨は切り刃の斜面全部を削ってしまうのではなく、刃先だけを研磨する。角度は二十数度。鋭角過ぎると刃こぼれしやすくなり鈍角過ぎると刃の食い込みが悪くなる。裏に箔状のまくれがわずかに出るまで研ぐ。裏からは、まくれをこそげとるように15度ほどの角度で砥石を当てて軽く研ぐ。裏面は研ぎすぎると刃の間にいろいろ食い込んで使い物にならなくなる。研いだのがわからないくらいでいい。
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 研ぎ終わり。裏と表。
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 組み立てる前によく水分を拭き取り乾燥させる。ワッシャーと切り刃の穴にボルトを通し、受け刃のネジ穴に捩じ込んでから、刃の遊びを調節する。バネの力だけで刃が開き刃の隙間がガタガタ言わないようにする。
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 ちょうどいい具合になったら、ボルトが回らないようにスパナなどで抑えて、ロックナットを締め込んで受け刃を固定する。ボルトが一緒に回ってしまうと、遊びがなくなって鋏が開かなくなる。ちょうどいい遊びを維持しながらロックナットを締めるのが肝心。
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 切れ味を試してみる。上段左から6㎜強の生枝。14mmの生枝。17mmの半枯れ生枝。11mm枯れ枝(ツツジ)。斜めにせず繊維に直交させて切断。きれいで平滑な切断面。食い込みよし。刃こぼれなし。
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 安物とはいえ環境負荷の高い資源掘削と運輸と製造行程を経て世に出てきた品だから、歪んだりヒビが入ったりしない限りは使い続けたいものです。


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by hills_mountains | 2018-09-21 12:21 | 山林作業ボランティア | Comments(0)

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