光化学スモッグ注意報が発令される季節
2007年 07月 27日
4月から10月までの風が弱くて陽射し(紫外線)が強い日に都市部で心配なのは、自動車や産業施設からの排気に含まれる窒素酸化物や揮発性有機化合物が太陽光の紫外線によって変化し生成される光化学オキシダント(光化学スモッグ)だ。
人体に接触すると酸化させ細胞を破壊する。目や呼吸器の粘膜に特に症状が出、頭痛や吐き気を催すこともある。酷い症状によって医師の診断を受けることになるような被害を受けているのは主に小学生中学生で、被害届件数の9割以上を占める。屋外での授業や放課後の下校やクラブ活動の際に多量の光化学オキシダントを吸入し重い症状に悩まされることになると考えられる。高校生以上の被害届はほとんどない。
注意すべきは子供だけと思われがちだ。光化学オキシダントにしろ、その元の物質の酸化物にしろ、日常生活を中断せざるをえないほどの症状がでなくても、毎日長期にわたって曝されていれば身体に良くないと思う。病の元になることも心配だが老化現象を加速することが容易に推論できる。抗酸化物質を摂取して酸化による老化を減速させようということは頻繁に言われていることだが、身体の酸化を予防するには自動車の排ガスの酸化物質や光化学オキシダントはなるべく避けるべき物質なのだ。
地域によっては防災無線放送などによって街頭の拡声器で注意報や警報の発令を公表するようにしているところもあるが、そうでない場所の方が多いと思う。午後に屋外で活動する人は穏やかな晴れた日には注意するべきだが、速報や対処法などの情報をどのようにして得るか知っておかなくてはいけない。
私は日中でも屋外を徒歩や自転車で移動することが多いし、自転車通勤も早朝と晩だけには限らないので、自動車排ガスの濃度の危険値や光化学スモッグ注意報警報または予報が携帯に届くように神奈川県環境科学センターの大気汚染状況メーリングリスト(無料)に加入している。今のところ私は神奈川県の情報だけメールでもらっているが、関東近隣の都県でも大気汚染状況は似たり寄ったりであると考えられるので、神奈川県〜東京都を往復する日々を送る私には良い指標になっている。
また自ら速報の携帯サイトを見ることもできる。
神奈川県以外にも幹線道路が集まっていたり工業地帯がある自治体には同様の情報を提供している機関を有しているはずで、パソコンや携帯で見られるサイト、またはメーリングリストで大気の状態を時に即して把握できるはずだ。